今回はウルトラシリーズを何で見てきたかのお話です。
まだビデオもネットも無かった時代はTVでの放送が全てでした。
TV放送は基本的に見る事が出来る機会が一度しか無いので、その一度の機会を皆で見て話題を共有していました。
ですが、人気のある作品が一度限りの放送なのは勿体ないので人気作品は何度か再放送される事になりました。『ウルトラセブン』で一度終了したウルトラシリーズが『帰ってきたウルトラマン』で復活したのは『ウルトラファイト』の他に再放送の存在も無視出来ません。
1966年から1968年に放送されたウルトラシリーズを当時はまだ幼くて作品を見れなかった子供達も再放送によって見る事が出来るようになる。その時代に生まれていなかった人でも作品を見る事が出来る再放送と言う存在によってウルトラシリーズは時代を超えて愛され続ける事になりました。
TV放送のメリットは皆が同じタイミングで見るので話題を共有できた事ですが、本放送も再放送もTV局が決めたタイミングでしか見る事が出来ないと言うデメリットもあります。子供の頃の自分はウルトラシリーズの再放送が無かったかあっても簡単に見る事が出来ない時間だったので結果的にウルトラシリーズを見る機会が得られませんでした。
そんな中、視聴者のタイミングで作品を見る事が出来るものとしてビデオが登場しました。ビデオでTV放送を録画したりセルビデオを購入したりレンタルビデオ店でビデオをレンタルしたりする事で自分の好きなタイミングで作品を見る事が出来ます。自分が昭和のウルトラシリーズを見たのも再放送ではなくてレンタルビデオでした。
余談ですが、『帰ってきたウルトラマン』に登場するウルトラマンの名称について、自分は本編より先に『ウルトラマン物語』を見ていたので「新ウルトラマン」より「ウルトラマンジャック」を先に耳にしていたのですが、もう一つ、昔の自分がレンタルして見ていた『帰ってきたウルトラマン』のビデオのパッケージに主役のウルトラマンの名前が「ウルトラマンジャック」と書かれていたんですよね。ひょっとしたら、自分のようにレンタルビデオで昔の作品を見るようになった人は「ウルトラマン」「新ウルトラマン」より先に「ウルトラマンジャック」を目にしていたのかもしれません。
ビデオのメリットは自分のタイミングで作品を見る事が出来るですが、レンタルビデオ店が近くにあるか、近くにあっても自分の見たい作品を取り扱っているか、見たい作品を取り扱っていても店に置ける数が限られているので他の人が借りている間は自分は借りる事が出来ないと言う問題もありました。自分の場合は幸いに近くのレンタルビデオ店に昭和ウルトラシリーズの殆ど全てが置いてあったので良かったのですが、もし近くのレンタルビデオ店にウルトラシリーズが置いていなかったらウルトラシリーズを見る事も無く「ウルトラ38番目の弟」を開設する事も無かったと思います。こうして見るとウルトラオタクとして自分は運が良かったと言えます。
21世紀になってネットが普及すると様々な作品が配信されるようになりました。レンタルビデオと違って家を出て店に借りに行く必要も無く、他の人が借りているので返却されるまで見る事が出来ないと言う事も無くなりました。ふと何かを確認したい時にわざわざレンタルビデオ店に行って借りなくても家で簡単に作品を見て確認出来るようになったのはとても助かります。
Amazon Prime Videoのような配信サイトで過去のウルトラシリーズを見る事が出来るようになったのですが、どの作品もいつまでも見られると言うわけではなくてどこかのタイミングで配信が終了となる事があります。そんな中、円谷プロが円谷作品を配信する「TSUBURAYA IMAGINATION」が開設されました。Amazon Prime Videoだとどこかのタイミングでウルトラシリーズの配信が終了する恐れがありますが、円谷プロが運営する配信サイトで「『ウルトラマン』の配信を終了します」はまずありません。又、大手配信サイトでは配信が難しそうなマニアックな円谷作品も円谷プロが運営する配信サイトなら配信の可能性が上がります。マニアックな作品も含めて円谷作品を安定して見続けるのならTSUBURAYA IMAGINATIONは最適だと自分は考えています。
そんなTSUBURAYA IMAGINATIONですがこちらも全く問題が無いと言うわけではなくて、ウルトラシリーズの配信をツブイマに集約した事で新規ファンの獲得が鈍った面はあります。
正直言うと数年前の自分はかつてのTVのような巨大なプラットフォームに大衆が集まる形からツブイマや東映特撮ファンクラブやDisney+や新日本プロレスワールドのようなファン向けの配信サイトにそれぞれのファンが付いていくと言う分散型へと変わっていくだろうと予想していたのですが、マーベル・シネマティック・ユニバースの不振の原因の一つにDisney+での独占配信が挙げられたり、Netflixが野球のWBCを独占配信して地上波等で放送・配信しなかった為に前大会ほどの盛り上がりを作れなかったりとここにきて一つの配信サイトで独占配信する事への限界が見えてきました。自分はこれからのコンテンツはファン向けに特化していく形になると思っていたのですがまだまだファン以外の人も巻き込んでいかないとコンテンツは成り立たないし発展しない事を知りました。
円谷プロもそう考えたのか、それとも単にウルトラシリーズ60周年だからなのか、昨年辺りからYouTubeや様々な配信サイトで作品が配信されるようになりました。ツブイマはスタンダードプランなら月額550円で色々なウルトラ作品を見る事が出来るのですが、自分のようにウルトラシリーズや新日本プロレスの試合を殆ど毎日見ているのなら良いのですが、そうでない人達が円谷プロや新日本プロレスの専門の配信サイトを契約するのはたとえ低くても確実に一つのハードルがあるんですよね。なので、ファン以外の人に向けてYouTubeや各種配信サイトで作品を配信していくのは必要な事だと思います。
U-NEXT等でウルトラシリーズの配信が始まった時に「これならツブイマは必要無いのでは?」と言う意見も出ましたが、上に書いたようにツブイマ以外の配信サイトだと配信がいつ終了するのか分かりませんし、さすがにこれはツブイマ以外で配信するのは難しいだろうと言う作品もあるので、YouTubeや各種配信サイトで一般向けに有名作品を配信しつつ、ツブイマでコアなファンに向けて作品の安定的な配信とマニアックな作品の配信をしていくと言う使い分けが必要になってくるのではないかと思っています。
そんなわけで、自分は今後もツブイマのプレミアムプランを契約し続けますので、2004年公開の『ULTRAMAN』の配信を待っています。